飲み込みにくいときは、
何科に相談する?
飲み込みにくさの原因はさまざまで、症状によって相談先が変わります。突然の症状は119番、飲食時の胸の違和感やつかえる感じ・体重の減少は内科や消化器内科など、のどの腫れや動きの異常の確認は耳鼻咽喉科、迷うときはかかりつけ医へ。食事中のむせや食べこぼし、入れ歯、お口の清潔といったお口と飲み込みの側面は、歯科でもご相談いただけます。当院は摂食嚥下(食べる・飲み込む)を中心に取り組む歯科医院として、通院が難しい方のご自宅・施設へ伺います。
※ 突然の症状(顔や手足のまひ・ろれつ・突然の高熱・息苦しさ・のどに物をつまらせた・意識の変化など)は、歯科の予約を待たずに119番へ。当院の評価だけで、がんなどの病気の有無を判断することはできません。本ページの説明は一般的な内容で、診療の効果・改善には個人差があり、結果を保証するものではありません。
「どこに相談すれば…」と、迷っていませんか
飲み込みのことは、相談先が分かりにくいお困りごとです。ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も承ります。
高齢の家族が、食事やお茶のたびにむせるようになった。何科に連れて行けばよいか分からない。
口の中に食べ物が残る、飲み込むまでに時間がかかる、食べこぼしが増えた。
のどの病気なのか、歯の問題なのか、年齢のせいなのか。最初にどこへ行けばよいか迷っている。
入れ歯が合わなくなってから、噛みにくい・飲み込みにくいと言うようになった。
寝ている時間が長い、外出を嫌がる。飲み込みを診てもらうために出かけるのが難しい。
介護サービスを使っている。ケアマネジャーや施設の方と、どう話を進めればよいか知りたい。
まず確かめてください:急ぐ症状はありませんか
飲み込みにくさが急にあらわれた場合や、次のような症状がある場合は、何科かを考えるより先に救急の対応が必要なことがあります。119番や救急相談窓口(#7119など)へ。
emergencyこんな症状が突然あらわれたら、歯科ではなく、すぐに119番を
- 顔半分が動きにくい、しびれる
- ろれつがまわりにくい
- 突然、片方の腕や足に力が入らなくなる
- 笑うと口や顔の片方がゆがむ
- 突然の高熱
- 胸や背中の突然の激痛
- 急な息切れ、呼吸困難
- 血を吐く
- 物をのどにつまらせた
- 意識がない(返事がない)またはおかしい(もうろうとしている)
- その他、いつもと違う場合、様子がおかしい場合
出典:消防庁「救急車を上手に使いましょう~救急車 必要なのはどんなとき?~」(令和7年12月発行)の「高齢者」の項から一部を抜粋。ほかの症状も掲載されています。同じページには「迷ったら『かかりつけ医』に相談しましょう!」とも書かれています。
119番を呼ぶか迷うときは、救急相談窓口(#7119など)に相談できます。東京消防庁救急相談センター(#7119・24時間365日)では、自動音声のあと「2」を押すと救急相談、「1」を押すと医療機関の案内につながります(#7119のほか、03-3212-2323 からもつながります。2026年10月時点の東京消防庁のページで確認)。お住まいの地域の救急相談窓口は、自治体の案内もご確認ください。
症状によって、相談先の目安が変わります
急ぐ症状がない場合の目安です。どれに当てはまるか分からないときや、いくつも当てはまるときは、まずかかりつけ医にご相談ください。原因によっては、かかりつけ医から他の診療科へ紹介されることもあります。
local_hospital胸の違和感・つかえる感じ・体重の減少
飲食時に胸の違和感がある、飲食物がつかえる感じがする、体重が減ってきた、胸や背中の痛み・咳・声のかすれがある。こうした場合は、内科や消化器内科などの医療機関へご相談ください(食道の病気の症状については、下の引用をご覧ください)。ただし、胸や背中の突然の激痛、血を吐く、急な息切れ・呼吸困難は、上の一覧のとおり119番へ。
hearingのどの腫れ・動きの異常を確かめたい
広島市が多職種の役割を整理した資料では、耳鼻咽喉科医の役割として、「のどの状態を観察し、嚥下障害を引き起こす腫れ(がんなど)や動きの異常の有無を確認する」こと、「誤嚥の有無や嚥下障害の程度を評価し、適正な食事形態や摂食方法等について意見する」ことが挙げられています。
medical_services持病がある・どこか迷う
同じ資料では、かかりつけ医の役割として、全身状態の管理と、むせ・誤嚥性肺炎による発熱・食欲低下・体重減少などがないかの確認や、ご本人の病状による飲み込みの悪化の評価が挙げられ、急に悪化する場合は耳鼻咽喉科への紹介を検討するとされています。持病やお薬のことも分かっているかかりつけ医は、最初の相談先として頼りになります。ただし、突然の高熱や急な息切れ・呼吸困難は、上の一覧のとおり119番へ。
dentistryお口の働き・入れ歯・お口の清潔
同じ資料では、歯科医の役割として「摂食嚥下機能評価・治療(口腔からのアプローチ)」と「訪問歯科診療」が挙げられています。噛む・舌で送る・飲み込むといったお口の働きや、入れ歯、お口の清潔の状態は、歯科でご相談いただけます。食事中のむせや食べこぼしも、歯科でご相談いただけます。
groups介護サービスを使っている
担当のケアマネジャーさまも相談先です。同じ資料では、居宅介護支援事業所の役割として「食べるのが少しでも難しいと感じた際の相談」や「歯科受診、訪問歯科診療の必要性の提案」が挙げられています。
location_city介護サービスを使っていない
同じ資料では、地域包括支援センターの役割として「基本チェックリストなどを用いた口腔機能における軽度障害者のスクリーニング、摂食嚥下機能評価、栄養状態の評価、その後の専門機関へのつなぎ」や「嚥下機能などの変化に早く気付き、身近な専門職に情報を伝えて相談できるネットワークづくり」などが挙げられています。お住まいの地域の地域包括支援センターにもご相談いただけます。
出典:広島市「摂食嚥下・口腔ケアに関する各専門職の役割」(広島市在宅医療介護連携推進委員会の専門委員会が作成。広島市のページ・2026年10月に原文を確認)の「摂食嚥下障害あり(軽度)」「摂食嚥下障害なし(予防)」の表から引用。広島市が高齢者の摂食嚥下・口腔ケア支援で、専門職どうしの連携のために役割を整理した資料で、ほかの地域でも同じ体制とは限りません。資料には、ほかにも言語聴覚士・薬剤師・管理栄養士・看護師などの役割が挙げられています。相談先の目安は一般的なもので、診断を示すものではありません。
胸のつかえ・体重の減少は、
歯科より先に医科へ
飲み込みにくさの原因の一つに、食道の病気があります。国立がん研究センターがん情報サービスには、食道がんの症状について次のように書かれています(2026年10月時点で原文を確認)。
menu_book国立がん研究センターがん情報サービス「食道がんについて」の「症状」から
- 「食道がんは、初期には自覚症状がないことがほとんどです。がんが進行するにつれて、飲食時の胸の違和感、飲食物がつかえる感じ、体重減少、胸や背中の痛み、咳、嗄声(声のかすれ)などの症状が出ます。」
- 「なお、胸や背中の痛み、咳、声のかすれなどの症状は、肺や心臓、のどなどの病気でも起こります。このような症状がある場合には、肺や心臓、のどだけでなく、食道の検査も受けることが大切です。内科や消化器内科などの身近な医療機関を受診するようにしましょう。」
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「食道がんについて」(がん情報サービスのページ・更新・確認日 2023年3月29日)「3.症状」から一部を原文のまま引用。
飲み込みにくさがあるからといって、食道がんであるとは限りません。胸のつかえや体重の減少の原因を、歯科で調べることはできません。当てはまる症状がある場合は、内科や消化器内科などの医療機関にご相談ください。ただし、胸や背中の突然の激痛や血を吐いたときなどは、上の一覧のとおり119番へ。
歯科で相談できる「お口と飲み込み」のこと
当院は歯科医院です。お口と飲み込みの側面から、「食べる」を支えるお手伝いをします。実施できる内容は、状態やご希望、保険・自費の別によって異なります。
stethoscope飲み込みの評価
お口の中、舌や頬の動き、むせ方、ふだんの食事の様子などを確かめます。必要に応じて、嚥下内視鏡検査(VE)・嚥下エコーによる評価もご相談いただけます(実施の可否はご本人の状態や環境により判断します)。
fitness_center訓練のご提案
評価の結果にもとづき、お口やのどの機能を保つための訓練などを、無理のない範囲でご提案します。ご家族や介護される方には、ふだんの生活で気をつけたい点をお伝えします。
restaurant_menu食事の形・食べ方のご相談
確かめた内容をもとに、食事の工夫やケアの方法などを助言します。食事の形の考え方は「きざみ食・ミキサー食の違いと選び方」のページでも詳しくご説明しています。
cleaning_services口腔ケア
お口の汚れや乾燥は、飲み込みや誤嚥性肺炎にも関わると考えられています。専門的なケアと、ご家族が日々行うケアの方法をお伝えします。
dentistry噛む・飲み込む土台を整える
訪問先で対応できる範囲で、むし歯・入れ歯の調整・歯周病などにも対応します。
handshakeかかりつけ医・関わる方々との共有
必要に応じて内科・リハビリ科などの医療機関と連携し、確かめた内容を、かかりつけ医の先生や担当のケアマネジャーさま、施設のご担当者さまと共有します。
※ 歯科でできないこと。当院の評価だけで、がんなどの病気の有無を判断することはできません。のど・食道・脳や神経など、全身の病気の診断・治療は医科の領域です。お薬の内容を当院が単独で変更することもありません(自己判断で中止・変更なさらず、主治医の先生・薬剤師にご相談ください)。飲み込みにくさの原因については「飲み込みにくい」が続くのはなぜ?(コラム)でご説明しています。診療の効果・改善には個人差があり、結果を保証するものではありません。
どの科に相談するときも、伝えると役立つこと
分からない項目があっても構いません。メモにして持っていくと、相談がスムーズになります。
いつから・どう変わったか
気づいた時期と、急に始まったのか、少しずつ進んできたのか。最近の発熱や体重の変化。
何で・どこで困るか
固い物・水分・お薬・唾液のどれで困るか。口の中に残る、のどに残る感じ、胸のあたりでつかえる感じなど、ご本人の感じ方。
持病とお薬
持病、これまでの入院、お薬手帳。お薬の調整は主治医の先生が行います。
お口の状態と、ふだんの過ごし方
入れ歯の有無と合い具合、歯の痛み。起きていられる時間、介護サービスの利用、担当のケアマネジャーさま。
担当のケアマネジャーさま、施設のご担当者さま、病院の医療ソーシャルワーカーさまからのご連絡も承ります。ご相談から診療までの流れは診療の流れをご覧ください。
通院が難しい方はご自宅・施設へ伺います
ふだん過ごしている場所・姿勢のままで確かめられる訪問診療に利点があります。どちらが適しているかはご相談のうえで決めましょう。
health_and_safety訪問診療(健康保険)
通院が難しい方のご自宅・施設へ伺い、健康保険が適用される範囲で診療を行います。対象は世田谷区を中心とした近隣エリアが目安です。診療内容に応じた保険点数のほか、交通費等が別途かかる場合があります。
home_health訪問診療(自由診療・自費)
時間をかけた評価・指導をご希望の場合の選択肢で、全額自己負担となります。状態の変化をみながら再評価を行い、進め方を調整します。対応エリアは東京都・神奈川県の全域が目安です(全国への対応は行っておりません)。費用・リスクは下記をご確認ください。
directions_walk外来(完全予約制)
ご自身で通院できる方は、東京都世田谷区奥沢(自由が丘エリア)の当院で、お口と飲み込みの状態を確かめます。完全予約制です。
エリア別のご案内(訪問歯科)
費用の考え方
健康保険を用いた診療の場合、窓口でのご負担は法令にもとづく自己負担割合です。自由診療(自費)をご希望の場合は、次の費用となります。
自由診療(自費)の費用・期間・回数
- 診療の内容
- 訪問による摂食嚥下(食べる・飲み込む)の評価、嚥下訓練とご本人・ご家族への指導、お口のケア。状態の変化をみながら再評価を行い、進め方を調整します。
- 費用
-
初回22,000円(税込)
2回目以降16,500円(税込)
標準的な4〜6回の場合、総額 71,500円〜104,500円(税込)程度
(初回1回+2回目以降3〜5回の場合) - 期間の目安
- おおよそ3か月程度
- 回数の目安
- おおよそ4〜6回程度
※ 別途、交通費(公共交通機関の運賃・駐車場代等)の実費をいただきます。
※ 表示はすべて税込です。期間・回数は標準的な目安で、飲み込みの状態やご希望により前後します。初回の評価のうえで見通しをご説明し、ご納得いただいてから進めます。上記以外の費用が生じる場合は、事前にご説明します。
info自由診療の主なリスク・副作用(重要)
- 自由診療(自費)は公的医療保険が適用されず、全額自己負担となります。
- 嚥下・お口の評価や訓練の際に、まれにむせ込み・一時的な疲労・不快感などが生じることがあります。
- 飲み込みの状態や全身の状態によっては、行える診療の内容や範囲が制限される場合があります。
- 診療の効果や改善の程度には個人差があり、結果を保証するものではありません。
- 体調の変化などにより、計画を変更・中止する場合があります。
気になる点は遠慮なくご質問ください。ご不安を解消したうえで、ご納得いただける範囲で診療を進めます。
ご不明な点は 03-6459-7970 または相談フォームへお問い合わせください。
正直にお伝えすること
info「歯科に来れば大丈夫」とは申し上げません
- 飲み込みにくさの原因は、お口だけでなく、のど・食道・脳や神経の病気、お薬、全身の衰えなど、さまざまです。歯科だけで原因が分かるとは限りません
- 当院の評価だけで、がんなどの病気の有無を判断することはできません。胸のつかえ・体重の減少などがある場合は、内科や消化器内科などの医療機関へご相談ください
- 病気によっては、飲み込みの状態が少しずつ変わっていくことがあります。評価や訓練で必ず良くなるとは限りません
- 評価や訓練の際に、まれにむせ込み・一時的な疲労・不快感などが生じることがあります。訓練や食事の工夫には、誤嚥(食べ物などが気管に入ること)のおそれも伴います
- 本ページで紹介した相談先は目安です。地域や医療機関によって、窓口や対応できる内容は異なります
医学的な判断は個々の状態により異なります。治療方針は、主治医の先生や関わる専門職の方々とご相談ください。診療の効果・改善には個人差があり、結果を保証するものではありません。
「いつもと違う」から始まった症例紹介(複合症例)
食べにくさや食後の鼻水など、ご家族が気づいた変化をきっかけに、評価をもとにどう関わっていくかを、実際の診療でよくみられる経過をもとに当院が構成した複合症例でご紹介しています。
※ 実際の診療でよくみられる経過をもとに当院が構成した複合症例で、特定の患者さまの記録ではありません。診療の効果や経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。症例紹介の一覧はこちら。
あわせてご覧ください
よくあるご質問
飲み込みにくいときは、何科を受診すればよいですか?
歯医者で、飲み込み(嚥下)を診てもらえるのですか?
食べ物が胸のあたりでつかえる感じがします。歯科でよいですか?
急に飲み込めなくなりました。どうすればよいですか?
本人が通院できません。家に来てもらえますか?
ケアマネジャーに相談してもよいのでしょうか?
費用はどのくらいかかりますか?
対応しているエリアを教えてください。
本ページの記載は、次の資料にもとづいています(2026年10月時点)。
広島市「摂食嚥下・口腔ケアに関する各専門職の役割」(広島市在宅医療介護連携推進委員会「摂食嚥下・口腔ケア対応力の向上に向けた多職種連携の体制づくりの検討」専門委員会)/国立がん研究センターがん情報サービス「食道がんについて」(更新・確認日 2023年3月29日)/消防庁「救急車を上手に使いましょう~救急車 必要なのはどんなとき?~」(令和7年12月発行)/東京消防庁「救急相談センター」。
記載は一般的な説明であり、個々の方の診断・治療方針を示すものではありません。治療方針は主治医の先生や関わる専門職の方々とご相談ください。診療の効果・改善には個人差があり、結果を保証するものではありません。
「お口と飲み込み」のことなら、
歯科にもご相談ください。
ご本人・ご家族はもちろん、担当のケアマネジャーさま、施設のご担当者さま、病院の医療ソーシャルワーカーさまからのご連絡も承ります。「何科か分からない」段階でも、お口と飲み込みの側面のご相談は承ります(どこに相談すればよいか迷うときは、かかりつけ医にもご相談ください)。
go-en.デンタルクリニック|〒158-0083 東京都世田谷区奥沢5-31-17 ARBOS 1-B
※ 突然の症状(顔や手足のまひ・ろれつ・突然の高熱・息苦しさ・のどに物をつまらせた・意識の変化など)は、歯科の予約を待たずに119番へ。胸のつかえ・体重の減少などは、内科や消化器内科などの医療機関へ。診療の効果・改善には個人差があり、結果を保証するものではありません。